
最近急増中の発達障がい。発達障がいグレーゾーン、発達凸凹と呼ばれる子を含めると潜在的にはかなり珍しくないものとなってきています。
かくいううちの息子2人もそれぞれ発達障がいグレーゾーンです。
長男は幼児期~小学生低学年だとADHD傾向が強かったですが、もうすぐ高学年になる現在ではASD傾向が強くなってきました。
次男は、HSCかな?自閉症かな?療育センターに相談中の段階です。
発達障がいが急増とはいっても、クラスでは発達障がいは少数派ですし、親は「普通の子育てが通用しないのは事実だけどじゃあどうすれば?」と答えのない疑問を持ち続けています。
さくママ自身もそうです。
クラウドワークスで日本全国の発達障がいの子どもを持つ親にアンケートできることを知り、思い切って発達障がいの子どもの家庭学習サポートのコツをアンケートしてみました。

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発達障がいの子どもの家庭学習サポートについてのアンケート結果
さっそく、気になるアンケート結果をどうぞ。
ADHDと軽度の自閉症の男の子の例で紹介します。集中力が無いだけでなく、こだわりなどもあり、家庭での勉強は簡単ではありません。特に宿題自体をメモして来れないので、どれが宿題なのかを確認するのにも時間がかかります。私の方法では、家庭ではまず、自分のスペースではなく、おもちゃや子供が遊びたくなったりする物が無い場所で一対一で学習をさせます。ベストなのはテレビなど気が散る音も全てその時間は消します。そして静かに向き合い、一つ一つ丁寧に教えていきます。その時に教え過ぎても頭に入らないので、最初は難しいですが、その子が一度に何分なら集中できるのか、そして一度にどの程度なら知識を頭に入れられるかを知っておくとやりやすくなりました。もしもこれ以上やらせたらパニックになったり集中力が切れる、と思ったらその場でお茶などを飲ませて5分から10分くらい休憩させてあげるとまたリフレッシュして机に向かう事ができます。また、一番大切なのは、子供が自ら考えている時や悩んでいる時に横から口出したりはせずに、間違った事を書いていても最後までやらせて見て、終わってからどうしてそうなったのか聞いて見て、正しい答えをゆっくり教えていくと納得してくれています。グレーゾーン発達障害の子供たちに一番必要なのは、自分のペースでストレスがより少なく勉強できる環境です。すぐにできる様になる子供は少ないので、焦らずに、子供さんと向き合って見てください。少しでも助けになれば幸いです。
(11歳の男の子)
3歳の時に自閉症と診断されました。最初は受け入れられず、毎日泣いていました。支援センターの先生や、保育園の先生と連携をとりながらなんとかやっています。まずは絵カードや、写真で1日のスケジュールが視覚でわかるようにしました。終わったことはおしまいボックスにいれる。なるべく1日の流れは変えない。何か違う事をするときは、その絵カードも用意して、少し前から伝えておく。トイレも5歳になるまでオムツでしたが、起きてすぐトイレに行く習慣をつけました。もちろんトイレではなかなか出ず、いろんなところでお漏らしもしましたが、根気強く何度も誘う事で、トイレに誘うようになってから2ヶ月ほどでトイレでできるようになりました。集団行動が苦手で、行事ごとにもほとんど参加できませんでしたが、年長さんになってからはこのスケジュールの方法を取り入れながら、なんとか自分の出番には参加することができました。うちの子にはこの絵カードやスケジュールの方法と、根気強く働きかけることが効果がありました。
(5歳)
男の子4人、上から三人が自閉症スペクトラムの診断がおりています。
同じ症名でも、全くタイプが違うのですが、
基本的に対応方法としては、
1,嫌がることをさせない
2,できたら褒める
という感じです。
とにかく発達障害と分類されている子どもたちは、
外に出て学校や、部活など、集団生活を送ることだけで、とても疲れているし、
それだけでも十分だと思うので、
家庭学習については、本人がやりたいときだけしかさせていません。
(意外とテスト前とかだけは勝手にやるもんです)
どちらかといえば、学校や先生に、頭ごなしに怒ったりせず、
見守ってほしいと、理解を求める方に力を注いできました。
・・・ご参考になるかはわかりませんが。。(いや、ちっともならないですかね。。^^;)
親子ともども、ストレスがたまらないように、
興味のあることにはかなり能力を発揮すると思いますので、
ま、いいか、くらいの気持ちで向き合うと、いいのではないかと思います。(10歳、14歳、17歳の男の子)
息子が小学校低学年の時に軽度の多動症、ADHDと言われました。
授業中に歩き回る事が多々あり、よく学校の先生からの呼び出しもありました。
他の生徒の迷惑にならないようにするにはどうしたらいいのか考える毎日でした。
まず最初に考えたのがお薬です。
お薬と言っても昔ながらのラムネ瓶型ボトルに入ってるラムネのお菓子。
それを薬瓶のような入れ物に移し替えて「イライラしたり授業中にどこかに行きたくなった時にお水はいらないお薬だから1粒飲みなさい。落ち着くお薬だよ」と渡しました。
もちろんお菓子ですので担任には理由を話し持ち込みの許可も頂きました。
息子はお薬だと思って何かあればラムネを口にして落ち着かせていたようです。
でもただのお菓子ですので長くは誤魔化せませんでした。
次に考えたのは息子の好きな物です。
保育園に通っていた息子は折り紙が大好きでした。
小学校から帰ってきたら折り紙をしていました。
これがまた集中するので大人しく折ってるんですよ。
「お母さん、本が欲しい」と、初めて言われて一緒に本屋に行くと折り紙の本を買ってあげたりもしました。
1年生の時でしたから感じは読めません。
でも折り方の図解を見て私に聞く事なく自分で折っていたのです。
そこで担任と校長混じえて相談しました。
「折り紙をしている時は大人しい。他の子の迷惑にならないように折り紙と折り紙の本を持たせても構わないでしょうか?」と。
先生方からはOKを頂きました。
そこから約2年、授業中に落ち着かない時は折り紙をさせてもらってました。
だいぶ普通に授業も受けれるようになりました。(折り紙しながら)
その時に今度は大道芸のパフォーマンスを見る機会があったのです。
ヨーヨーの世界チャンピオンでヨーヨーを自在に操る方でした。
息子の目はキラキラしていて「やってみたい!」と。
そのパフォーマーさんと仲良くなり、近所でパフォーマンスをする事が解ると学校が終わってから見に行きました。
もちろん連れて行く前には息子と約束をします。
「折り紙じゃなくて、お勉強をちゃんと出来たら連れて行くね」と。
そうすると折り紙無しでも大人しく授業を受けるようになりました。
パフォーマーさんにも子供のお話をしていたので「頑張って勉強して来たんだね!」と、ご褒美にたくさんの技を教えてくれました。
その流れで多動症、ADHD共に落ち着きを見せたのです。
今年19歳になり、料理人になると社会人として出発しました。
高校は調理科のある学校を出たのですぐに採用を頂きました。
自分のやりたい事を貫く立派で自慢の息子に育ちました。
次の目標は何年後かわからないけど「自分のお店を持つ事」だそうです。
主さんもお子さんの好きな所を伸ばしてあげて下さい。
私のお話で何かヒントになれば幸いです。
長文駄文で失礼しました。(19歳、男の子)
ASD、学習障害(識字障害)です。子供の病院の言語訓練でLD指導を受けました。目的は、字の読み書きを習得することです。
子供の興味のあること、得意なことを仲介して字を書く訓練を受けました。うちの子は工作が好きなので、図鑑などから興味のあるページをカラーコピーしたり、インターネットから画像をプリントアウトするなどして教材を揃え、
ノートに興味のある画像を切り貼りして、その画像の名前や特徴などの文字を書きます。
実際にやったのは、銀河系の惑星の名前です。
一年生で習う月、火、水、木などの漢字が含まれていて
取り組みやすかったようです。
生涯で101個の漢字の読み書きができればよいとされています。
漢字は形の組み合わせから成り立つものが多いので、画数が多い字は、パーツごとに分けて書いたり、色を変えて書き順を示したり、
視覚的に困難にならないように工夫された指導法です。このやり方は如何様にも応用が効き、戦国武将の画像を貼って 織田信長 、毛利元就など漢字を書きました。
パーツごとに色で分けてお手本を書くと、取り組みやすかったようです。
ノート1ページに一つの画像を貼り、空いた箇所に大きく文字を書くのがわかりやすいようです。
筆順は違っても指摘せずに、最後に文字が完成されればよしとします。子供の興味のあるものをあらかじめ教材として用意していれば、
あとは教材を選んで子供がノートに切り貼り、
大人が文字のお手本を書いたのを書き写す。という作業を繰り返すうちに、教科と学年を超えた学び方で字を覚えていくようです。ドリルやプリントは、見た目に文字情報が多く苦手感が強く出たので学校での取り組みもやめています。
やるなら読み書きではなく、回答が線結びやクイズ形式になっているものなら書字の困難さが和らいで字を覚えることができます。(10歳)
子どもはいないのですが、2年ほど支援学級(自閉症・情緒障害学級)の担任をした中で、気付いたことについて書きます。
発達障害のある子どもの場合は、
1 活動を入れながら、短時間で区切っていくこと
2 その日の宿題をボードなどに書き示すこと(終わったら消していくこと)
3 つまずいたときは、具体的に教えること
が有効であると感じました。1は、長時間の集中が難しいことが多いので、プリントのここまで、と印をつけ、細かく休憩をとったり、他の内容を組み合わせたりしながらだとスムーズに進むことが多かったです。その際、何をどれだけすればよいかわからなくなっては困るので、その日のやるべきことを確認し、2のようにボードや大き目のメモ帳など、本人がパッと見て分かるものに書き示すといいです。箇条書きが見やすいと思います。順番を本人に決めて横に書かせたり、終わったら横線で消したり、シールを貼るなどすると達成感が味わえます。毎日の宿題なら、連絡帳にチェックをするのもいいと思います。長期休暇の場合は見通しが立てにくいので、お家の人が毎日どれだけするか、自由研究や作品作りはいつするかを相談して、スケジューリングしてカレンダーに簡単に書くことも、見通しに有効です。3については、分からなくなるとやる気がなくなることが多いです。教科書をもう一度読んで復習したり、実際に図や絵をかいたり、具体的にイメージしやすくする支援を行うと、取り組みやすくなります。また、自由研究や工作、絵などは一緒にアイディアを探したり、まとめ方のお手本を見せると、完成形がイメージしやすくなります。「やり方」が分かると、少しずつ自分で取り組むことができるようになると思います。作文などは、書く時の型(書く順番など)を示し(学校で習ったものを聞くと分かりやすいかもしれません。)、それに沿って書くのもいいと思います。いきなり原稿用紙に書かずに、まずは何を書きたいかを決め、どんなことを書くのか、話しながら箇条書きでメモしていきます。そして、それを文章にすると苦手な子も書きやすいのではないかと思います。実際に体験したことや、心に残った経験があってすぐのほうが、発達障害のある子どもは文章が書きやすいと思います。できるだけ、経験してすぐ(感想文なら読んですぐ)に書く準備にうつると楽だと思います。
アンケート結果から分かったこと
自閉症
- 家庭学習スペースには気が散りそうなものを排除する
- テレビの音も気が散らないように消す
- 集中力が切れたら休憩を入れる
- 子どものペースを尊重する(集中しているときに途中で口を挟まない)
- 話を聞けるキャパをオーバーしないか注意しながら教える
- 男の子に自閉症が多い
- 毎日することを絵カードで見える化して、やるべきことが終わったらおしまいボックスに入れる(できたことを認識できる)
- スケジュール長やカレンダーに予定を書きだして見通しをもたせる
- 根気強くはたらきかける
- 嫌がることはさせない
- できたら褒める
- 集団生活を送るだけで疲れるので、家庭学習は本人がしたいときだけするに任せている
- 先生に頭ごなしに怒らず理解を求める
- 興味があることにはかなり力を発揮する
ADHD
- 家庭学習スペースには気が散りそうなものを排除する
- 授業中に落ち着いて座っていられるように、静かになれるもの(おりがみなど)を持ち込んでもいいように学校に許可を取る
- 子どものしたいことをさせる代わりに授業中ちゃんと先生の話を聞くなどするべきことをすると約束する
- 子どもの好きなことを伸ばせる環境を整える
学習障がい(識字障害)
- 家庭学習スペースには気が散りそうなものを排除する
- 子供の興味のあること、得意なことを通して字を書く訓練が効果的だった
- 筆順は違っても指摘せずに、最後に文字が完成されればよしとする
- 子どもの興味のあるものをあらかじめ教材として用意して、子どもがノートに切り貼りして、大人が文字のお手本を書いたのを書き写すうちに、字を覚えていけた
アンケート結果からの考察
自閉症、ADHD、学習障がいなどのカテゴリが違っても発達障がい全般にいえるのは、
- 本人のペースを尊重すること
- 根気強く教えること
- 得意なものを伸ばせる環境を整えること
- 苦手なものを把握して、カバーする方法を探すこと
があげられます。
発達障がいの子の親としてできるのは、子どもの得意なこと、苦手なことを把握するために園や学校の先生や療育センターなど専門機関と連携をとることです。
経験豊富な方々と連携をとることで、苦手にどのように対策をしたらいいのか具体的に分かってきます。
そしたら、あとは具体的な対策を続けるのみ!根気よく続けるのが大切です。
本当、根気要ります(笑)
ご褒美で頑張れるなら、ご褒美は全然ありだと思います。小学生の長男には、ご褒美制が効果的なのでうちもよくご褒美を使います。
個人的な感想
さくママの年少児の次男は集団行動やイレギュラーな行事が苦手で、遠足の送迎を園にお願いされたり運動会ではサポートを頻繁にお願いされたりしました。
運動会では親子競技以外はできませんでした。練習ではできたいたようで、見れなくて残念な気持ちと、他の子はできているのにと焦燥感でいっぱいでした。
さくママの長男も、年少のときはいろいろと大変でしたが、年長になる頃にはずいぶんと落ち着いたので次男もきっと、と希望は持っていたんですが、やはり不安になります。
なので、年長になるとできるようになったとの意見にとても励まされましたね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子どもは成人するまで発達過程にあるので、発達する過程も十人十色。
今多少発達が遅れていても、具体的にちゃんと対策対応できれば、時間が多少かかってもちゃんと発達していけます。
今を見つめすぎて落胆せず、根気よく続けましょう。
必要と感じたら、療育センターなど市町村の相談窓口を利用しましょう。肩の荷が楽になりますよ。
さくママ自身、次男のことで市の療育センターに相談したらかなり気が楽になりました。
不登校など将来の二次障がいを未然に防ぐためにも、適切な対応を取っていきましょう。